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仏の顔(ガン)も三度まで

プロフィール

ブログ名
仏の顔(ガン)も三度まで
ブログ紹介
10代で小児がん、20代で再発、30になって骨軟部腫瘍――

人生で三度目の未分化がんと付き合っている「みみやま」のブログです。

小児ガンの「むこう」に見える景色って・・・?
多発する癌と生きる日々って・・・?

なかなか厳しい現実と向き合いながら、楽しいことを色々探る日々へ―――ようこそ!

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見えたのは・・・

2008/06/21 20:07
夕方、外来のエリアから、外の公園に目を向けたら・・・

不思議な明かり。

ふわりふわりと・・・


ほたる?


たぶん。

妖精とかが見えるまでには衰弱していないはずなので・・・

子どものころ、よく近くの用水路まで「蛍とり」に行きました。

ほとんど捕まえられなかったけど、追いかけるのが、楽しくて。

今は、むしろその存在のはかなさが胸にじんとこみ上げてきます。


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癌治療薬の最前線(?)について真面目に考えてみる。

2008/06/13 09:21
本ブログのカウンタを見ていると、一日に50回くらい、皆さんが訪れて下さっているのが分かります。
一日に顔を合わせる人数が2−3人、という日常にあって――
これは、嬉しいこと

本当に、どうもありがとうございます

みみやま、最近、ちょっと弱っておりまして。。。


 なかなか更新が・・・・

          すみません。



      でも、書くのだぁ〜




話題は、もちろん(←?)最近テレビで放映された、最新の転移癌の治療法について

ガン友の皆さん、ご覧になりましたか〜?

ワタシ、かなり期待をして見ました。

が、正直、情報に思ったほどの新しさは無く。。。

「分かりやすさ」と「キャッチーさ」に凝るあまり、専門的な切り口が弱かった、という印象。
(勝手を言って、すみません

トラスツズマブや、リツキシマブといった、分子標的薬の抗体製剤が登場しましたね。
遺伝子工学的につくられたたんぱく質が、抗体となって作用するものです。

番組内では、「夢のような薬」と持ち上げられていました。
が、登場して何年かが経過した今でも、このような評価が妥当なのかどうか、疑問に思います。
毒性や耐性が明らかになったものもありますし、残念ながら、この薬の効き目が「夢」で終わる人も少なくないわけで。。。

血管新生阻害剤も、「次は、これしかない!」くらいの勢いで紹介されていました。
一まとめにされていますが、同剤にも色々な製剤があって、効くとされる癌の種類も、もちろん、様々です。
中には、「え、それも含めていいの?」というようなものも、あるくらい・・・。

すごーーく素朴な疑問としては・・・
番組の冒頭で「50年以上にわたって冷凍されていた、ある女性のガン細胞」が出てきたわけですけれども。
血管新生阻害剤は、ガン細胞自体を「殺す」ものではないので、要はこうした「休眠状態」を作るだけ、という場合も
あるんじゃない?――と。

○○○マブ、△△△ニブ、といった名前の薬が、大挙して臨床試験に入っていますから、
  どの薬が、どのような癌の、どのような状態に、どうやって効くのか、
  毒性や耐性については、どうなっているのか、
  どんな副作用があって、どれくらいの治療期間が必要で、どの程度の費用が見込まれるのか、
きちんと見極め、納得のいく選択をしたいですね。
決して、「なんか、効くらしい」「新しいから、良いらしい」「夢の薬らしい」なんて理由だけではなく・・・

マスコミの報道によって、「新薬が出れば、癌の全てが解決!」といった安易な言説が広まらない事を願います。
むしろ、こうした報道は、選択や決定の材料として利用されるべきです。

一方、番組を見ていて、これだけのメカニズムを見出し、実用化に繋げようとしている研究者の方々の努力に、
心から拍手を送りたくなりました。
本当に、すごい
日々、ラボに缶詰で実験されているんだろうなぁ。。。   ちょっとうらやましいな、研究の日々・・・ 

番組ゲストの人々のように、「研究者の皆さんに、頑張っていただきたい」
という言葉を投げかけるのは簡単ですが、そんな他人事風のエールだけでは不十分。
薬を使う/使われる側が、情報に踊らされない態度と、きちんとした知識、そして、
わずかであれその発展の一部を担っているという責任感のようなものを持って、治療に臨むことが必要かも知れません。


ちなみに、多重ガン患者=ワタシの場合。


ポピュラーな上皮性の癌を持っているわけではなし・・・・
今更こんなステキ過ぎる薬、使えませんよ〜









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勝手に招待状。

2008/06/10 19:51
時流に、思いっきり遅れて、乗ってますが。

「中日ドラゴンズの球団マスコットがキモカワイイ」ノデスカ?

 (いやぁ・・・キモカワって、ものすごい日本語ですね〜 by日本語おばさん)

超人類的生物なのに、

ファンタジーの具現者なのに、

いつもニコニコ希望の星☆なのに、

・・・ってか、○アラなのに・・・

あの佇まいには、人の世の悲哀が刻み込まれていて。


 野球の試合? ――張り切るよ!

 球団のイベント? ――盛り上げるよ!

 かくさしゃかい? ――まけないよ!  ・・・→「彼」が書いた本のタイトル

 小児病棟にお見舞い?――よろこんで!


なーんつって、遠方の病院までは来てくれないかしらん。
・・・って・・・自分、一体いくつ?

病院では、「かくさしゃかい」の極限を見せてあげるわよ
(思いっきりオトナ目線)

でも、まずは名古屋にいらっしゃる小児ガンのお子さんを、元気付けてほしいな〜

「ド○ラ、ケモなんか怖くない!」って。
(じっさい、ほんとに、なんともないんだものね?!)


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私って変ですか・・・? (がんQ&A #3)

2008/06/08 10:46
更新が滞っています。すみません。
・・・いろいろな事が重なって、折れそうになっています。。。

何とか書きためておいた、Q&Aのシリーズです。
小児がんのお子さんを持つお母さんとの、ある対話の記録です。

注)
以下は専門家のアドバイスではなく、私の「経験談」の域を出ないこと、ご了承くださいね。


*********************

Sくんのママ>
 
いよいよ、子どもの骨肉腫の治療が始まりました。
付き添っていますが、本当に苦しそうで、つらそうで――
いてもたってもいられない、代わってあげたい、そんな思いで最近物事が手につきません。
手術の際には、私もオペ室の中まで入って、術中ずっと子どもの手を握っていたい―――
こんな希望さえ持っています。ダメでしょうか?

同じ病気の子どもを持つ親御さんを見ていると、もっと落ち着いていらっしゃるように見えるのですが・・・
オロオロするばかりの私、変ですか?


みみやま>

変じゃないですよ〜
まったくもって、正常だと思います。
むしろ、たくさんの親御さんが、まさに同じ気持ちでいるのではないでしょうか。
私だって、もし自分の子どもがこんな境遇に置かれたら、おかしくなるんじゃないか、
自分を責めて壊れてしまうんじゃないか、と思います・・・

「落ち着いていらっしゃる」皆さんは、そのように見えているだけかも。
心の中の葛藤は、外から簡単に見えるものではありませんし。。。
何かの機会に他の親御さんに話しかけてみると、本当に多くの方が、
同じようなことに怯え、困り、嘆き、不安でいることが分かるかと思いますよ。

「子どもさんが病気なら、お母さんがしっかりしなきゃ」って、よく言われますよね。
でも、それはそれで、大変なこと。
ただでさえ心と体が疲れる付き添い生活で、「しっかりしろ」と言われても・・・。

どこかで、誰かと話をしたりして、少しでも不安や心細さを取り除いていければ良いですよね。
情報交換や、経験談を語り合うことによって、元気やパワーをもらえたりします。
親の会がある場合もありますし、一度、同じ経験をしている方々とお話をしてみてはいかがでしょうか。
きっと、苦しい胸のうちを理解しあえる仲間がいるはずです。

ただ、いつ、どんな時でも、病気と闘っているのは息子さん自身だということ
忘れずにいて下さいね。
お母さんが、いかに一緒にいても、一緒に泣いても、嘆いても、支えても――
残酷な言い方ですが、痛みや苦しみと直接闘うのは、息子さん本人以外にありえないのですよ

「小児がん患者」という事実は、入院中は勿論のこと、
退院してからも生涯にわたって、彼自身が抱えていかなくてはならないことなのです。
痛みも、苦しみも、苦労も、嘆きも・・・
どれも、ずっと一生、お母さんが助けてくれて、楽にしてくれるものではありません。
10代のご本人は、そのことをよーーーーく思い知っているはずです。

「代わってあげたい、何かしてあげたい」という親御さんの強い思いは、
かけがえのない大切なものです。
でも、その強い思いだけで、
 息子さんの苦しみが、全て救われるというわけではないこと――
 病気を、完全に「なかったこと」には出来ないこと――

つらいことだけれど、理解する必要があるのですよね。

   (参考)「代われるものなら、代わってあげたい・・・」〜過去の記事から〜
   http://mimiyama07.at.webry.info/200803/article_17.html


手術室に入って、手を握ってあげたい気持ちも、本当に本当によく分かります。

でもそれは、医療上なかなか許されることではありません。
関係者でない方が手術室に入ると、術者の動きが遮られたり、感染のリスクが高まったりします。
結果として、子どもさんに不利益が生じてしまってはいけませんよね。

親御さんが傍にいてくれること、常に愛情を持って寄り添っていてくれること―
手術室まで付き添われなくても、その事実が子どもさんにとって、何よりの力になります。

病気と向き合い、自分と向き合い、孤独や恐怖を味わう日常において、親の支えがどれほど大切なものなのか、
私は身を持って知っています。

だから、敢えてお願いするのは、親御さんたちが、「自分が、何をしたいか」ではなく、
「子どもさんにとって、何が最善か」を考えていただきたい、ということです。
「自分が、代わってあげたい」
「自分が、手術中に付き添いたい

という、現実的には難しいことを望んで、子どもさんに困った顔をさせてしまうことよりも・・・
子どもさんは、
傍にいて話や愚痴を聞いたり、必要な時に優しく手を握ってくれること。
病気でやさぐれても、泣き叫んでも、ありのままの自分を受け入れてくれること。

を、求めていたりするのではないでしょうか、きっと。

この苦難を乗り越えたお子さんとお母さんの絆は、きっときっと一生の大切な宝になりますよ。
お子さんは一生、お母さんに感謝の気持ちをもって過ごすことでしょう。
いつもいつも、声にならない「アリガトウ」を心に忍ばせていますから、私。

そうそう、気をつけていただきたいのは、体調管理かも。
親御さんが倒れてしまっては、お子さんが不安になりますものね・・・
心配事は尽きないと思います。本当に色々なことを考えてしまって、心も乱れますよね。
でもどうか、よく食べて、よく寝て、子どもさんが手を握りたくなる、頼もしいお母さんでいていただければ・・・
よろしくお願いしますね。


(他の質問は、引き続きアップしていきます。)


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お話したいので・・・

2008/06/03 21:49
少し、人が恋しくなりました。
おしゃべりを、したくなりました。

(再生ボタンを押すと音が鳴ります。ご注意下さいませ。)



ロボットみたい。
面白いなぁ。

せっかく訪れていただいたのに、変なの登場で、ほんとスミマセンです

明日、まじめに書きます。


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じめじめ?

2008/06/02 15:52
梅雨入りだそうです。

はやっ。

どうりで、じめじめしているはずですねー。

お天気だけではなくて、私の周辺も――
「涙あり笑いありのはずが、「涙あり涙ありな状況なっていたりして。

闘病ブログを綴る理由の一つに――
なんとかして、「笑いあり」の日常を切り取って提示したい、という野望があるのですが。
難しいんだ、これが。

癌であれ、病気であれ、何であれ、腰が引けそうな強敵=厳しい現実と対峙している全ての皆さんが、
梅雨のじめじめによって、更にじめじめした気分にならないことを祈っています。

そもそも、このじめじめが無ければ、美味しいお野菜もお米も育たないし、夏に向けて水源の確保もままなりません
からね。

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検査があるのさ。

2008/05/30 20:59
唐突に検査の予定が入ると、もの凄くイヤーな予感がするものです。

「・・・あ、そういえば、いい検査があるのさ。」

話の最後に、担当医が、何気なく付け足したひと言。

「あ、そういえば」
なーんて、あたかもふと思いついたように口にしているけれど。

「・・・あるのさ。」
なーんて、あたかもフランクに聞こえるように仕向けているけれど。

先生、がっつり検査する気マンマンでやってきてるでしょ?


私の病状で、ちょっと無視できない何かが起きているんでしょ?


あ や し い・・・・


そして、受けたのが、PET検査

ワンちゃん・ネコちゃんの検査
ではありませんよ〜   (←念のため。)

PET検査は、当初「癌発見の最終兵器!」とか言われて、痛みもない・特別な準備も入院も
必要ない、夢のような検査という触れ込みで登場。
お値段も、「最終兵器」だけあって、○万円もします(保険適用になる場合とそうでない場合があるので注意)。

実のところ、この検査でも発見出来るガンと出来ないガンがあり、また癌の大きさや進行の度合いなどに関して、
100%確実な診断が出るわけではありません (どんな検査でもそうですよね)
また被曝するし、本人としては全く乗り気ではないのですが・・・(ってか、乗り気な検査なんてあったっけ?)

ただ、私みたいなやっかいな症例の人間には、全身をくまなく一気にスキャンできるという点で、「使える」のかな、という印象。
あらゆる検査をし尽くしたら、ここに行き着くのかな、という気もします。


読影結果は、後日。
とにかく、怖いです・・・



****************************

>もりもりさん

こんにちは。コメントありがとうございました!
「酒茶漬け」、面白いですね あったら食べたいですねー(成人限定)。
なお、素晴らしい学会報告、期待しています。ご準備が順調に進みますように。
私の学会デビューは、前日にスーツのスカートが破けて宿で夜なべして裁縫、という
どうでもよい記憶に彩られています。




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あぁ勘違い。

2008/05/28 22:16
入院中の、ちょっと恥ずかしい勘違い

酸素飽和度、というのを測ることがあります。

これを「酸素フォワード」と聞き間違えた私。


サッカーのポジションか何かですか?>酸素FW


輸液ポンプ、というものがあります。
点滴等を取り付け、一定量を流す仕組みになっています。

これを「植木ポンっ」と聞き間違えた私。


お庭の手入れの、便利小道具か何かですか?>植木ポンっ


筋肉注射、というイターい注射があります。
(余談:最近は、前麻酔として術前に病棟で打つ・・・という処置が少なくなりましたね)
略して、筋注、です。

子どもの頃、これを「筋チュウ」だと思っていた私。

・・・って、別に、正常やんか〜

いえいえ。

当時流行っていたのは、「筋ケシ」(=筋肉マン消しゴムのこと)。


筋肉マンがフィーチャーされた、チューインガムか何かですか?>筋チュウ





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みにくいアヒルの子。

2008/05/26 18:10
いつも、千羽鶴は贈られる側でした。


http://mimiyama07.at.webry.info/200801/article_4.html

いただいた鶴は、病室に飾ります。
手にとって感動したり、作り手の顔を一つ一つ想像して感慨深くなったり。
手術後、目が開いてはじめて飛び込んできた時の、あの鮮やかな色の重なり合い――
一生忘れないと思います。

でも、いつもいただくだけじゃダメ。
リハビリも兼ねて、調子の良い時に「千羽鶴を折ること」を決めました。
小児がんと闘う子どもさんへの、祈りを込めて。
病友さんへの、想いを込めて。

・・・でも、これが、むずかしい・・・

なぜに?

ホワイ??


・・・抗がん剤の後で、手がむくんでいるから・・・?


最初に出来上がったのは・・・


鶴じゃなくて・・・


ん?・・・アヒル??




みにくいアヒルの子



くちばし、デカイし・・・


あひる1000羽って・・・

まずい。

意味分からん。



・・・めげずに折り続けます・・・

なんてったって、「折る」と「祈る」は、紙一重



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無力。

2008/05/24 11:39
自分の無力さが、情けなくて悲しくて、どうしようもない気持ちになります。
泣いたって、わめいたって、どうしようもない。

同病の友達に再び見つかった、肺転移。
骨肉腫の肺転移は多いと聞いていたけれど、ここまで・・・
なぜ、同じひとに、文句も言わず一生懸命治療に耐えてきた人に、自分のことより人のことを優先するような
優しい人に、こんな仕打ちがあるのだろう・・・

友達のお子さんに見つかった、小児の悪性腫瘍。
大きな困難が、なぜこんなにも小さな、何の罪も無い、苦痛を訴えるより笑顔を振りまいて家族を安心させて
くれるような子を襲わなくてはならないんだろう・・・
世の中には、悪い事をたくさんして、でも優雅な暮らしを続けている人が数多くいるのに。

肺の手術のため病棟を出る、友達。
小児がんの専門病院で手術と治療を受ける、お子さん。


そして、話を聞くことしか出来なかった、自分。

何ができるだろう。

「みみやまちゃん、私のカタキを取って!」

と笑いながら病室を去った、友達の顔が頭を過ぎります。

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かわいそう、の向こう。

2008/05/22 11:01
たまたま、とある国際的なスポーツ大会の開会式の映像を見ました。

多分、しばらく前の大会だったと思います。場所は、イギリス。
世界の様々な国と地域から選手団が送られ、エンターテイメントに彩られた華やかなセレモニーでした

今、何かと話題のトーチリレー。
その大会でも、スタジアムにトーチが運ばれてきました。
最終走者は、誰もが知っているスーパースター。
スタジアムが、歓声に包まれます。

ところが、ここでサプライズ。
最終走者は、そのスーパースターだけではありませんでした。
もう一人、小さな女の子がグラウンド上に立っています。
スーパースターは、この少女の元に駆け寄り、二人で、トーチを掲げたのです。

「なになに、子どもを使った演出?」
と、思わず構えてしまった私。
しかし次の瞬間、その女の子の表情をカメラが捕らえ、釘付けになってしまいました。

女の子の鼻から、チューブが出ている――
後ろで、医療器具を抱えたスタッフが、待機している――


会場のアナウンスによると、この女の子は6歳。
地元の小児ホスピスの患者さん。
ホスピスの女の子が、スーパースターに手をとられて、ゆっくりと歩いているのです

会場のアナウンスが告げます。

「最終走者は、○○ちゃん。
ここにいるどんなアスリートたちよりも、厳しい挑戦の中にあって、それを克服しようとしています。」


スーパースターが入場したとき以上の歓声が、スタジアムを包みました


・・・感動しました。
私、どちらかというと「お涙ちょうだい」系には、淡白な方なのですが・・・。
小児ホスピス、という特殊な場所で、特殊な困難と闘う6歳の彼女が、スタジアムに堂々と立っていること。
そして、それをサポートする、スーパースターや観客の姿勢の温かなこと。

「障害や病気のある子どもは、かわいそう。」
とは、誰もが抱く感情。
その証拠に・・・子どもが生まれた時、一番良く聞く言葉は、「母子共に健康で良かった・・・」というもの。
「健康」じゃない場合、かけられる言葉は、「残念」「かわいそうに」――だったりします。

上の6歳の女の子の姿が、力強く伝えるメッセージ。
それは、私たちは「かわいそう」の彼方に行き着かなければならない、ということではないかと思いました。

この開会式では、
小児がん=「かわいそう」
アスリート=「すごい」「立派」

という固定概念が取り払われ、両者が共に、挑戦する「人」として、尊敬のまなざしをもって受け入れられています。

厳しい現実と向き合いながも、あきらめずに日々を生きる少女の姿。
厳しい競技の世界に身を置き、挑戦を続ける世界の一流アスリートたち。
両者の姿が重ねられた瞬間、そこにあったのは「かわいそう」という憐憫ではなく、
挑戦する人・闘う人の勇気に対する、尊敬の念でした。


私の「闘い」もそうなのかな?

そう思われたら、嬉しいな。

奇しくもオリンピックイヤーの今年、チャレンジする人々を見ながら、自分自身を鼓舞したいと思います。

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あるガン患者の「お仕事」考。

2008/05/19 20:30
「入院中って、すごーく暇でしょう?」
――そう言って、研究をしている知り合いが「仕事」を持ってきました。
どうやら、わずかな専門知識があれば、あとはPC上で行える簡単な作業のようです。

「社会復帰後のことを考えて、今から慣れておくといいよ。
あ、バイト代は出すから。締め切りは○月○日で・・・。」

ま、早い話、自分の仕事を、大変だから押し付けているわけですね。

頼ってもらえるのは、嬉しい。

でも、正直、戸惑っています・・・

戸惑いポイントは三つ。


1.彼女が「暇」と言ったこと。

入院患者って、「暇」と思われているのか・・・。
なんだか悔しい。
がん患者にとっては、今この時間・瞬間が「闘い」です。
企業戦士として働く人々とは別の意味で、肉体と精神を疲弊させる毎日です。

ベッドの上でのうずくまっていて――
「暇」そうに見えたとしても、実は、じっと痛みに耐えていたり。。
部屋から出られずに、じっと窓の外を眺めていて――
ぼけ〜っとしているように見えたとしても、実は、目に見えない感染症と闘っていたり。

「暇」と言える時間や気持ちがあったら、どれだけ良いことかと思います。


2.目の前の「仕事」。

頼まれたのは――
PCを開いて、翻訳をして、数値を入れて、計算をして、短いレポートを書くこと・・・
ベッド上でブログを書くのと何が違うわけ? 同じような作業じゃない?
・・・と、自分でも思います。

でも、それが「仕事」となると、取り組み方が変わってきます。
プロとして、恥ずかしくないように仕上げなきゃ、などと思ってしまいます。

何より問題は、それが私の今すべき「仕事」ではない、という確固たる認識があること。
私の今すべき「仕事」は、体内に巣食うにっくき肉腫と渡り合い、隙あらば始末しちゃうこと。
日々、そのことのために全精力を傾けているのです。

それ以外の「仕事」を引き受ける余地が、今はちょっと無いかも・・・というのが正直な気持ちです。



3.それでも「仕事」をしなければならないという事実。


でも、「病気と闘う」という「仕事」にも、いつかは終わりが来ます。
無事に打ち勝って「社会復帰」を果たせたのなら、私はもう一度「仕事」をして、生活していかねばなりません。

病気をする前に持っていた、ポジションも、ポテンシャルも、ポリシーも、
おそらく復帰後には無くなってしまっているでしょう。
周囲の人々は、突然、体が不自由になり前のように働けなくなっても戻ってきた元同僚に、
困惑することでしょう。

あれだけ誇りを持って取り組んでいた、私にしかできない、私だけの「仕事」――
もう出来ないかもしれない。
誤解のある言い方かもしれないけれど、「病人」でも出来る、簡単な簡単な作業
しか任せてもらえないかもしれない。

それでも、いつかは社会に復帰したい、しなきゃいけない。
ちゃんと、自分の足で立つために。
(何より、お金をためて、何百万円もかかった入院費の穴埋めするために・・・

彼女に「仕事」と言わた時。
そしてそれが、かつての自分が取り組んだレベルと大きく違うと知った時。
上記の事実を突きつけられた気がして、少し身震いしました。



結論
私に仕事を与えて、少しでも元気を取り戻させようとしてくれたMさん、どうもありがとう
でも、今の私にその仕事は出来ない。
「暇」じゃないし、物理的にも無理。

もちろん、いつかしたいし、しなきゃいけないし、そこでまた新しい闘いが始まること、覚悟しています。

本当に厳しい現実だけれど、そのことを思い出させてもらえて、良かったのかもしれません。

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「彼氏」。

2008/05/17 17:19
学生時代、アルバイトで小学生に勉強を教えていました。
当時の生徒さんとは、今でも交流があります。

入院中と聞きつけて、お便りをくれたのは、Aちゃん。嬉しかったです
しかも、私が勉強をみていた頃は、文章の中に平仮名の方が多かったのに、
お便りには難しい漢字がたくさん!
成長ってすごいなぁ――感慨深くなりました

心温まるお便りの最後には、可愛らしい一文が

「PS みみやま先生、彼氏、できましたか?」

・・・。

そうそう。これくらいの年頃の子って、こういう話が好きなのでした
思わず笑みがこぼれてしまいます。


で、彼氏・・・。

どうなんでしょう・・・

 病気のことを泣きながら話したら、「自分には何も出来ない」と言われてしまったよ。
 入院して髪の毛が抜け始めた頃、連絡がつかなくなってしまったよ。
 お見舞いに来てくれた友達から、彼が別の方とお付き合いを始めたと聞いたよ。
 大好きだったけど、一緒に色々なことを乗り越えてきたつもりだったけど、
 私は彼にとって大きすぎる荷物になってしまったのかな。。。


・・・こんな風に、心の中のさざ波を書いてしまいたいけれど・・・
でも、今のAちゃんに理解してもらうのは、ちょっと難しいかな


もう少し大きくなったら、大人同士で、苦くて甘い話が出来るのかも知れません。


多分、返事はこう書くと思います。

「相変わらず、ひとりで頑張ってるよ。
ひとりだけど、たくさんの人たちに支えてもらっているよ。」


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リハ・ルームにて。

2008/05/15 22:30
院内のリハビリ室(通称・リハリーム)は、日頃、病棟の人々としか接点のない
私にとって、半ば、社交場のような場所です

(もちろん、内実はそんなお気楽なものではなくて、厳しいトレーニングをする場なんですけどね・・・

今日は、脳腫瘍の手術をした、○×大学4年生の青年とご一緒しました。
彼の熱心に訓練に励む姿からは、いつも良い刺激をもらっています ありがとう〜

ちなみに、ここの病院は、○×大学の附属病院
この青年は、自分の大学の病院に入院中というわけです。

「僕、入院するまでは、思ってたんですよねー」

みみやま> 「え、なになに?」

「いやぁ、○×大学の学生なら、○×大学病院の入院費、タダでしょう、って。」

・・・ははは〜
そうだったらいいですね〜。

「○大生は、○大病院での医療費を免除!治療、受け放題!」
なんて広告出したら、大学の志望人数もグンと上昇したりして・・・

よしっ。これからの大学は、附属病院を利用して生き残りをかけるべし!
(↑あさはかな発言

といっても、病院なんて、そもそも儲かりませんからね。。。
学生・教職員を無料にしたら、独立法人化以降の国立大学病院は、ほとんど立ち行かなくなって(以下略)・・・

・・・
と、まぁ、
大学生の若者と、30の姐御が、こんなことを二人で話していたわけです。

そしたら、隣の患者さんが、話に入って来られました。

「いやぁ・・・私もねぇ、自分のいた所だから、タダかなぁって思っていたんですよ・・・」

???

この人も、○×大学の関係者???

療法士の方が、私たち二人に、小さく耳打ち。
「あの方、ここの元・院長先生。」

!!!

そうでしたか。
元・院長先生でも、入院費は必要ですか。

ま、ある意味、当然ですけれどもね。

・・・
病気や障がいは、人を選びません。
様々な社会的立場にある人々が、それぞれ、健康な人々には想像もつかないような平凡な動作の
回復を求めて、汗をかく場所――
それがリハ・ルーム。

現役○大生と、元○大教授と、○大卒業生が、一緒になって、踏み台を上がったり降りたりしている――
そんな日常が、ここにはあります。


よいしょっ、と。
明日もがんばろう。
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アホアホした午後。

2008/05/12 17:49
久しぶりに院内の売店に行きました。
それだけで、ちょっとお出かけ気分

医療アイテムを手にとった後、雑誌でも買おうかな〜、と書籍コーナーへ。

「へー、雑誌って、こんなに色々あったんだー

みみやま、普段から、雑誌という媒体にあまり馴染みがありません。
小学生のようにはしゃぎながら、眺めておりました。

そこで、半ば浦島太郎状態になって、気付いたのですが・・・

女性誌というのは、大変バラエティー豊かなんですね。(←ごく当たり前)
軒並み、横文字、というか英語の誌名が付いているんですね。(←ごくごく当たり前)

たいした知識も無いのに、気分は「英語番長」のイヤな奴=みみやま。
売られていた雑誌のタイトルを、頭にインプット。
それを日本語に直訳して一人楽しむ、という、どうしようもない午後を過ごしております。

(・・・はぁ・・・暇ですよね?アホですよね??

雑誌名:ミセス
「夫人」
奥さま〜。

雑誌名:classy

「高級な」
色んな意味で高そう。

雑誌名:smart beauty

「知的美人」
あらっ。わたくしのこと?

雑誌名:cosmopolitan
「国際人」
なってみたいよ。

はい。
この辺りまでなら、分かる。誌名とコンセプトが一致する。
でも・・・だんだん怪しくなってくる。
意味、わからなかったりして。

雑誌名:in red

「赤の中に/赤を着て」
特定の思想の持ち主ですか?

雑誌名:more
「もっと」
・・・おかわり?

雑誌名:with

「と」
・・・は?

これらの雑誌が、全部日本語だけで紙面を組んだらどうなるのかな?
なんて考えて、笑っていました。
ははは〜

・・・暇ですね>自分

すみません。

でも、こういうことでもして笑わなきゃ、明日からの試練を一つ、乗り越えられないんです。
せめて今日だけは、おバカさせて下さい〜


(真剣に雑誌編集に関わっていらっしゃる方に、失礼があるようでしたら、誠に申し訳ありません。
暇人のジョークとお考え下さい。)
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グリーン・グリーン。

2008/05/09 21:14
みみやまは、一応、学び教える人生を送っている人間です。
でも時々、目の前にぶら下がる現象に、何ら科学的意識や知識を駆使することなく飛びつき、
驚いたり呆れたり賞賛したり嘆いたり、しています。
・・・それも、しょっちゅう

今日、ビックリしたのは。。。

病室から見える公園の緑が、今年はなんだか、実に、ものすごく、ひじょうに、とても、

もりもりしている

ということ。

いつも同じ時期に同じ景色を見るのですが・・・なんか、今年は、目の前の公園の木が

わっさわっさと、エライことになっている

植物の繁茂が、今年は特別すごいのかなぁ

地球環境の変化の一端を、見せ付けられているのかなぁ

で。
この現象を、

「私を応援するために、木も頑張って茂っているんだ

なーんて勝手に脳内変換したの、どこの誰だ〜い?




あたしだよっ。






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ささくれ。

2008/05/08 18:28
指に「ささくれ」。
本当に・・・患者やってると、日常の小さな体の変化に敏感にならざるを得ません・・・

ささくれって、親不孝をすると出来るって言われますよね。
何か根拠があるのかな?

病気だらけの人生を送る私、
めっさ親不孝
だし・・・
看護師のMさんが、「抗がん剤のせいですよ。」って慰めてくれたけど・・・
母の日を前に、自分の親不孝っぷりを改めて考えてしまい、あぁ胸が痛い・・・

取りあえずは、心までささくれないように、気をつけます。


Q&Aの続きは、また書きますね。
(読んで下さった方、ありがとうございます。)

画像



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どれだけ・・・? (がんQ&A #2)

2008/05/06 21:41
昨日に引き続き、小児がんをめぐる、ある対話の記録です。

注)
繰り返しますが、以下は専門家のアドバイスではなく、私の「経験談」の域を出ないこと、
ご了承ください。

*********************

Sくんのママ>
きっと治る、絶対にまた元気で家に戻ってくる、と信じています。
でも、それまで、どれくらいの時間がかかるんでしょう?
実際、入院期間はどれくらい長いのでしょう?


みみやま>
元気におうちに帰る日は、きっとやってきますよ!
入院の期間に関しては、個人差が大きいと思います。
治療にあたるドクターに、一度聞いてみると良いかもしれませんね。

同じ小児がんと言っても、血液腫瘍と固形腫瘍とでは、治療の方法も手術の有無も異なります。
Sくんの場合、骨肉腫ということですよね?
だとしたら、腫瘍の悪性度にもよりますが、手術をメインに抗がん剤治療をおこなうと考えて良いのではないでしょうか。

具体的には、手術の種類と、その前後におこなう化学療法の回数で、入院の期間が決まると思います。
例えば、手術をはさんで、術前に4コース、術後に6コースという予定で化学療法をおこなうなら・・・
3週間で1つのコースをまわすと仮定して、少なくとも、30週間=約7ヵ月はかかります。

抗がん剤の副作用が深刻な時には手術が出来ないので、手術の前後の化学療法の実施には、若干
間隔の開きがあるかもしれません。
また、手術の種類と内容によっては、繰り返す必要があったり、あるいはリハビリ等で時間をかけて
機能を回復させることもありますので、その場合は、更に入院が長くなることも。

でも、副作用が重くなければ、化学療法の合間に外出したり、一時帰宅できることもあるんですよ。
これは、みんな楽しみにしています

要は、治療が始まってみないと、具体的な入院期間は分からない、ということです・・・。
私の場合、6ヶ月はかかると言われて、8ヶ月が経過・・・。
同病の友達は、術後の感染が長引いて、最近入院9ヶ月目に突入しました。
一方で、抗がん剤があまり効かず、化学療法を中止して手術のみで退院した人もいます。
・・・ほんとうに、色々です。

そして。
完治=「ガンにサヨナラした!」と胸を張って言えるのは、いつなんでしょう・・・
――よく考えます・・・

5年間再発が無ければ完治?
それとも10年間?

――いろいろな見解があります。

残念ながら、私の場合、5年を過ぎて再発しました。
そして、10年以上経って、二次がんと闘っています。
実のところ、苦しい治療を終えても、癌の影に怯えずに暮らせる日がスグにやって来るとは限らない・・・。
つらいところです。

でも、その日はきっと、やって来る。
そう信じていきましょう。
たとえ、病気の恐怖からのがれることが難しくても、ガンと向き合っているって、それだけで本当にすごいこと。
逃げない自分に胸を張りながら、ぼく/わたしらしく、一日一日の命を紡いでいきましょう。

他人が気軽に言うべきことではありませんが・・・
でも確信しています。 Sくん、きっと、すごくすごく成長して、おうちに帰りますよ。


Sくん>
とにかく、痛いのがキライ・・・。手術とか、治療とか、本当に怖いです。
やっぱり、すごく痛いんですか?


みみやま>
痛いの、イヤだよね・・・。私も、大大大だーーーーいっ嫌いです。
きっと、好きなひとなんて、いないよね。。。

正直に言うと・・・病院での生活は、痛いことだらけ。
注射をたくさん打つし、手術の後は傷が痛いし、体が動いても・動かなくても痛みが走ることだってある。
時には、心の奥がズキズキと痛んで、止まらなくなるときも・・・

でもね、痛いのって、ずーーーっと続くわけじゃない。
ずーーーっと痛いまま、っていう治療は無いからね。

痛いときには、誰かが少しでも痛みを取ろうとしてくれる。助けてくれる。
そして、痛みが引いていくわけ。

で、痛みが無くなると、なんだか幸せな気持ちになれるんだよ。
「あぁ痛みが無いのって、いいなぁ〜」と、ありがたくて、嬉しくて、穏やかな気分になる。

普段、何も痛くない生活をしていると、それがどれだけありがたいことか、良く分からないかもしれない。
でも、痛かったり、苦しかったり、つらかったり・・・
そんな経験を重ねると、普段の痛くもかゆくもない生活が、いかに幸せなのか、じーんと胸にせまってくるよ。

痛みは、つらい。苦しい。
でも、必ず「終わり」のあるものだからね。
我慢せずに、やけっぱちにならずに・・・
痛みが引く時の喜びを思いながら、一緒に乗り越えていけたらいいなって、思います


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いったい、どうしたら?(小児がんQ&A #1)

2008/05/05 17:20
こどもの日。
今こどもの人も、昔こどもだった人も、これから成長する人たちへの思いを、ギュッと握り締めたくなる、
そんな日です。

思いがけず癌と向き合うことになった、子どもさん。
あるいは、そんな子どもさんを支えるご家族。


誰かを恨むわけでも、何かに毒づくわけにもいかず、目の前の現実を受け入れるしかないけれど、
少しでも前を向いて歩いてゆくことが出来たら・・・・

そんな気持ちを込めて、以下、
元小児がん患者にして現役のガン患者
みみやま=私と、
ある10代の患者さん、そしてそのお母さん
の会話を記録します。


注)
以下は、あくまで、私の経験に基づく記録です。
私は医師ではありませんので、医学の専門知識については、直接ドクターにお尋ねいただきますよう、
お願いいたします。




Sくんのママ>
小児がんを宣告されて、目の前が真っ暗になりました。
何から手をつければ良いのでしょう。
何をしたら良いのかさえ、分かりません。


みみやま>
まずは、とても辛いお話をきちんと最後まで聞かれたこと、ご立派だと思います。
本当に、お母さんもお子さんも、よく頑張られましたね。
私なんか、途中で泣きながら部屋を飛び出しましたよ〜。
目の前が真っ暗、という状況、本当にそうですよね。その場にいたかのように理解できます。

私、今でも、自分の夢や希望や目標が、ガラガラと音をたてて崩れていった瞬間を覚えています。
「なんで私が?」って思ってばかりいたし・・・
http://mimiyama07.at.webry.info/200801/article_5.html

でも、残酷なことに、ガンは落ち込んでいる間すら与えてくれません・・・。
次になすべきことを挙げるとすれば――
「情報の整理と収集」でしょうか。
病気について、治療法について、病院について、入院生活について・・・
ありったけの知識を仕入れておくことをお勧めします。

小児ガンが、近年良好な治療成績を保っていること、治療を乗り越えた先輩たちが沢山いること、
様々なサポートがあること・・・
調べていくうちに、元気をくれる情報に出会うこともあります。

知識を身につければ、どんな治療を受けたいのか、どんな風に病気と闘っていきたいのか、自分なりの
ビジョンが描けて、ドクターとの話し合いもスムーズになるでしょう。
何より、思考停止に陥らずに、これからのことに気持ちが向くでしょう。

知るは力なり、です


Sくんのママ>
子どもに告知して良かったのか、悩んでいます。
子どもは、大丈夫、と言ってくれましたが・・・・本当のところ、どうなんでしょう?


みみやま>
お子さんによるとは思いますが・・・
きちんとした信頼関係が築けているのであれば、私は告知してあげて欲しいと考えます。

ガンと言われていなかった私は、成人してからその事実を知りました。
そのこと自体に不満はありません。でも、一生この体と付き合わわなくてはならないのは、私。
早くに説明を受けていれば、早くに覚悟も決まったかなぁと思ったりします。

(告知に関する思いは、ここに書いてあります↓)
http://mimiyama07.at.webry.info/200801/article_6.html


Sくん>
学校に行けなくなるのが、一番悔しい!友達においていかれるのも、すごくイヤだ。


みみやま>

そうだよね、行きたいのに学校に行けないって、何だか取り残された気分だよね・・・。
友達にも、先生にも、会えなくなるのは寂しいよね
でも、みんな、Sくんを応援してくれているからね。
それだけは忘れないでね。

お医者さんから聞いたと思うけれど、病院の中にも、先生がいて、友達がいて、学校みたいに過
ごせる場所があるんだよ。
もちろん、今までの学校生活とはちょっと違うかも知れないけれど・・・
でも、今までのお友達に、病院のお友達が加わるわけだから、仲間が増えることになるよ。

私は、高校生の時に友達より一年遅れることになって、本当に悲しかった。でも、友達が
二倍になったし、部活では先輩面してちょっと威張れたし(笑)、修学旅行なんか人より一回
余分に行っちゃった

治療の間、学校に出られなかったり、部活で活躍できなくて、ずっとこんな時が続くのかなぁっ
て悔しくなること、よくあるかも知れない。
でも、人生が80年以上あるとすれば、学校に通う期間なんて、全体のほんのちょっとかも。
大人になってから振り返ると、結構短かったなぁと思うよ。

暫くのあいだ学校に行けなくても、Sくんの人生にはまだまだ楽しいことや凄い冒険が待っているからね。
それを楽しみに、乗り越えようとしてくれたら、嬉しいな

おんなじ病気と闘った先輩がみーんな、Sくんのこと、応援しているからね。
見えないかも知れないけれど、治療がうまくいくように、支えているからね。



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小児がんQ&A

2008/05/03 20:00
お子さんが小児癌、あるいはご自分がガン、と診断された方から、相談を持ちかけられることがあります。

その方を取り巻く状況に胸を痛めながら、それでも、どうか治療を頑張ってほしい
祈るような気持ちになります。

自分が病気と向き合うだけで、疲れ果てているような、情けない私ですが――
経験を語ることで誰かのお役に立てるのなら、ぜひそうしたい、と強く思っています。

ですので。
受けた相談・質問と、それに対する私の返答を、少しずつ記録していくことにします。

どれだけ書けるのか、最後まで書ききれるのか、分かりません・・・
が、とにかく、一つのケースとして、情報を探していらっしゃる方のお役に立てればと思います。

それでは、(今日はカラダが動かないので)明日あたりから。。。

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